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confuoco Dalnara

로스트 메머리즈

4つの銃口、歴史の点と線

自分の人生でもしあの時ああしなかったらどうなっただろうと思うことがある。
過去の岐路を思い返し、その選択が正しかったかどうか反芻する。
誰でも考えるそんな「もし・・・」。

もし1909年安重根の伊藤博文暗殺が失敗に終わっていたら・・・。
そして2009年。朝鮮半島はまだ日本の支配下にあり、ソウルは日本第3の都市となっていた。

映画は歴史の「もし」を切り口に
ひとが心の底でほんとうに大切にしているものに気がつく過程を描いている。
ロスト・メモリーズ(失われた記憶、または失われた歴史)を探し当てるまでが
自分が何のために誰のために生きるのかという自分のルーツ探しにも重なっている。

坂本が岐路に立って、選択を突きつけられて自分がいる場所を見直し
自分が守る人自分が守るものに徐々に気付いていくプロセスに惹きつけられた。
忘れていた自分の拠りどころを獲得するストーリーが
近未来を舞台にし、タイムマシンをめぐるアクション映画でありながら
自分探しのBildungsroman(成長小説)としても読めるから。

映画のなかでも振り返られる半島の歴史の道程は
あらためて胸が締め付けられるような思いを抱かせるが、
それは日本も同じということが映画を観るとわかる。
韓国が受けた辛苦だけでなく、
敗戦の喪失感、被爆の痛み、自尊心のせめぎあいなど
日本が受けた苦しみや自国の歴史に対する思いが伝わってくるからだ。

それは、映画の舞台となった2009年だけでなく、
日韓の二国間をも飛び越え
時代も場所も超えて普遍的な話にならないだろうか。
他国の歴史とそれに対する心情を理解し慮ることを促されているようだ。
(今だったらSharonに必要なこと)

日本の第3の都市となったソウルを走るパトカーには
「京城府警察」と書かれ、独立運動をくりひろげる朝鮮人は
「不令鮮人」と呼ばれ、20世紀の歴史に書かれたそれらの固有名詞によって
古傷がまた疼くような気分にもなるが、
その刺激的な設定が映画を歴史の仮定でありながら
現実の歴史や歴史観とパラレル(平行)に照射する効果にもなっている。

最後の場面で4つの銃口が向き合うところでは、
これは歴史の「もし・・・」で映画だとわかっていながらも
クライマックスの緊迫感に圧倒された。
歴史の点(事件)と線(道程)を意識できる。

로스트 메머리즈 / Lost Memories in 2004

to be continued...!?

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